
【導入事例】
国立大学法人 東北大学
業種: 高等教育・研究機関
利用業務: 「大学DXアライアンス」におけるロゴ収集・管理情報の一元化
担当者: 山﨑 拓哉さま(情報部 デジタル変革推進課)、木村 紗友里さま(情報部 デジタル変革推進課)
導入時期: 2024年11月
東北大学における「大学DXアライアンス」運営のDX 「ロゴラボ」でブランド許諾管理業務のメールのやりとりから脱却
TOPICS:
① メール依存からの脱却と、抜け漏れ防止
② ロゴの受領と許諾の一元管理による業務効率の向上
③ スピーディなロゴ掲載で「大学DXアライアンス」の訴求力に
東北大学と「大学DXアライアンス」:アライアンス拡大とともに生じた課題
東北大学の概要とDXへの注力
東北大学では、2020年に「オンライン事務化宣言」を発出し、デジタル技術を活用した業務改革、いわゆるDX(デジタルトランスフォーメーション)の推進に注力してきました。その一環として、学内公募でメンバーを募り、「業務のDX推進プロジェクト・チーム」を結成。本プロジェクトが主体となり、ニューノーマル時代にふさわしい教育・研究環境の実現と、魅力ある職場環境の創出を目指し、先進的な取り組みを加速させています。
「大学DXアライアンス」とは
このDX推進の流れの中で、東北大学業務のDX推進プロジェクトが主導・運営しているのが「大学DXアライアンス」です。( https://www.dx.tohoku.ac.jp/efforts/alliance/ )
国公私立を問わず国内外の教育機関、さらには民間企業やベンチャー、学生団体など多様な組織が参加し、DXによる業務改革と新たな価値共創を目指すオープンなコミュニティとして機能しています。具体的には、各機関が持つDXのノウハウや事例を共有し合い、共通課題をディスカッションする中で最適解を導くプラットフォームとして活用されています。
現在、約70を超える教育機関・企業等が参加し、その数は徐々に増加しています。
参加組織のロゴ掲載と管理の重要性
この「大学DXアライアンス」では、参加機関や企業を外部へ向けて効果的にアピールする必要があります。具体的には、プロジェクトで運営しているウェブサイトに参画組織のロゴを掲載し、アライアンスの広がりと多様性を示すことが重要です。ところが、このロゴ管理業務が拡大する参加機関数に比例して煩雑化し、以下のような課題が顕在化していきました。
従来の課題:メール依存が生む抜け漏れと属人化
メールボックスに埋もれるロゴ提供依頼のやりとり
東北大学では、アライアンスへの新規参加申込があるたびに「ロゴ提供依頼」のメールを個別に送付し、添付ファイルでロゴを受領するという運用を行っていました。しかし、DXアライアンスの認知度が高まるにつれ、参加希望の問い合わせや申請が増加。結果として、「いつロゴ依頼メールを送ったか」、「どの時点まで対応が進んでいるか」「ロゴを受領済みか」など、担当者個人のメールボックスに埋もれ、把握が難しい状況でした。ウェブサイトへの掲載が予定よりも遅延してしまうことも発生していました。
特定の担当者への業務の属人化
メールやファイルのやり取りを中心とした運用は、往々にして属人化の問題を引き起こします。東北大学の場合も、ロゴ管理に慣れている一部のスタッフがすべてを取り仕切っていたため、その担当者が別業務で忙しい時や、休暇のタイミングなど、業務が停滞してしまうリスクが潜在的に高まっていました。情報が特定のメールアカウント内に閉じているため、引き継ぎや状況把握に大きな手間と時間がかかるという課題も顕在化していたのです。
手作業中心の管理工数
さらに、メールで受領したロゴデータをフォルダにまとめたりなどの手作業が不可欠で、担当者からの負担が増える状況でもありました。参加機関が増えれば増えるほどこの作業量が膨れ上がるため、アライアンスの輪が拡大するなかでの懸念事項でした。
「日本経済新聞のニュースを見てピンときた」――ロゴラボとの出会い
ブランド許諾管理SaaS「ロゴラボ」のリリース
こうした状況を打開する糸口として、2024年9月30日付の日本経済新聞電子版で報じられた「ブランド許諾管理SaaS『ロゴラボ』」のサービスローンチが大きな転機となりました。ちょうどアライアンス関連業務のDXを検討していた東北大学の山﨑さまは、このニュースを目にした瞬間「従来の手間を大きく減らせるのではないか」と直感。すぐに詳細をリサーチし始めたと言います。
「メールでのやり取りだと、進捗を誰が把握しているのか、どこまで済んでいるのかが一目で分からず、抜け漏れが発生しやすい状況でした。ロゴラボの話を知り、ロゴの受領や承諾にかかるプロセスを一元化できると聞いて『これなら業務を改善できる』と確信したんです。」
-山﨑さま

システム導入だけでなく業務フロー全体を再設計
実は、大学DXアライアンスでは新規参画プロセスそのものが複雑になっており、ロゴ受領以外にも「規約内容の送付・確認」「ウェブサイトへのお知らせ掲載」「担当者同士の連絡」などのタスクが混在していました。そこで、ロゴラボ導入を機に、全体の業務フローを洗い出し、どのタイミングで何を行うかを見直す作業を並行して進めました。山﨑さまによると、「システムを入れただけで終わるのではなく、属人化を避けるためにも運用をどれだけシンプルにするかに拘って業務フローを設計していきました。」と言います
<業務フローのイメージ>

導入効果:ロゴラボ活用による大幅な改善と成果
メール対応の削減と抜け漏れ防止
ロゴラボは「ブランド許諾管理SaaS」という名称の通り、企業・機関からロゴデータを受領し、承認・掲載に至るフローをオンラインフォームを介して一元管理できる仕組みを備えています。東北大学では「大学DXアライアンス」の参加申込フォームにこのロゴラボを連動させることで、申込者が情報入力後、そのままロゴを提供いただけるようになりました。これにより、従来個別メールでのやり取りが必要だった「ロゴを提供依頼」のメールが不要になり、対応の抜け漏れが大幅に減少。
「フォーム入力後にロゴを提供してもらう流れが当たり前になると、私たちから改めて『ロゴを送ってください』と依頼する必要がなくなりました。しかもアップロードされたデータはすぐ確認できるうえ、自動通知でチーム全員に知らせが届くようにしてあります。」
-山﨑さま
メール対応数が現象しただけでなく、「どの参加機関まで受領済みか」がロゴラボ上で可視化されたことでチーム内での状況把握も容易になりました。
受領ロゴデータの一元管理と負荷軽減
ロゴラボの管理画面には、受領済みのロゴが一覧表示され、どの企業からいつデータが届いているかを一目で把握できます。以前のようにメールボックスを遡ってファイルを探す必要がなくなり「現在、ファイル整理にかかる手間はほとんどなくなりました」(山﨑さま談)と、大きな成果を得られました。
スピーディーなウェブサイト掲載でアライアンス価値をアピール
ロゴを受領後、即座に内容を確認・承認し、ウェブサイトへ掲載可能な状態になることで、外部への情報発信もスピードアップしました。特に大学DXアライアンスは、連携先の数が増えるほど「こんなに多様な機関が参加している」という魅力をアピールできるため、迅速な掲載はアライアンス全体のブランド価値向上にも直結します。木村さまも次のように評価をしています。
「新規参加された機関からロゴを提出いただくと、ロゴラボから自動的に運営チームに連絡が届きます。そのタイミングで担当者が確認し、すぐにサイトに載せられるので、掲載までのタイムラグが大幅に減りました。これは本当に大きな改善で助かっています。」
-木村さま

今後の展望:さらなるロゴラボ活用について
ウェブサイト掲載状況のステータス管理
今後は、受領したロゴデータが既にウェブサイトに掲載されているか、掲載待ちの状態かなどをフラグ管理できる機能を活用していく計画です。これにより、ロゴ掲載における二度手間やチェック漏れがさらに減り、アライアンスサイトの更新タイミングを誰でも把握できるようになります。
Googleドライブとの自動連携
もう一つの大きな要望が、ロゴラボとGoogleドライブのシームレスな連携です。東北大学では学内で複数のクラウドストレージを活用しており、管理対象のファイルが膨大な数にのぼります。もしロゴラボで提出されたデータを自動でGoogleドライブに転送・保管できれば今以上に管理がスムーズになります。
まとめ
東北大学業務のDX推進プロジェクトが運営する「大学DXアライアンス」は、教育機関や企業等との広範な連携を背景に、ロゴ管理や広報情報の取り扱いが増大・複雑化していました。そこで導入したブランド許諾管理SaaS「ロゴラボ」は、メールベースの煩雑なやり取りを大幅に削減し、受領データを一元管理することで、抜け漏れ防止と業務効率化の両面から顕著な成果をもたらしました。
山﨑さまと木村さまを中心とするチームのリーダーシップと、業務フローの抜本的な見直しにより、ロゴデータ受領業務のDXが大きく前進。アライアンス運営全体の効率化・スピードアップ・抜け漏れの防止につながっています。
今後「大学DXアライアンス」の活動が、より効果的かつ効率的に運営され、多様な組織との協働による新たなイノベーション創出が期待されます。また東北大学業務のDX推進プロジェクトでは「大学DXアライアンス」業務改善における成功を一つの好事例としてさまざまな業務のDXを加速させていきます。
<大学DXアライアンス DXcabiNET. >
東北大学が運営する事例共有サイトDXcabiNET. にもロゴラボ導入事例が掲載されました。https://case.dx.tohoku.ac.jp/25-jirei/
